訪問営業でやってきた塗装業者に、いきなり「お宅の外壁ひどい状態ですよ?倒壊しちゃいますよ!」なんていわれたら・・・、焦りますよね。
でも、だからといって、その場で外壁塗装をお願いしちゃうなんて、絶対にやめましょうね!
約束もなしに訪問営業でやってくる業者には、悪質な業者や大げさにいって不安を募らせて無理やり契約をさせるといった詐欺めいた手口も多いので注意です。
それに加えて、「セラミック系塗料だからとても長持ちする」、「セラミック系塗料を使えば安心」といったように持ちかけられることがあるのですが、この言葉だけを信じてしまうのは本当に危険です!
まずは、「セラミック系塗料の特徴や耐用年数、そして知っておきたいこと」を中心に、セラミック系塗料の基本について確認しておきましょう。
目次
セラミック系塗料ってそんなに良いもの?
セラミック系塗料の特徴
「セラミック系塗料」とは、外壁塗装で使うさまざまな塗料のなかでも、まだ定義がはっきりとしていない塗料です。
というのも、セラミック系塗料の主成分がすべて(100%)セラミックということではないからです。含有量の大きさは関係なく、ただ単にそれぞれの塗料にセラミックが少しでも含まれていればセラミック系塗料と呼ばれる製品に当てはまるのが現状です。
たとえば、シリコン系塗料にセラミックが含まれているものでも、セラミック系塗料と呼ばれることがあるのです。
このように、塗料メーカーや塗装業者により、セラミック系塗料に含まれているセラミック成分の割合や、セラミック成分といっしょに使う塗料の種類には大きな隔たりがあります。
セラミック系塗料の特殊機能とは?
セラミック系塗料は、製品によって異なる特徴や機能があります。
最近では、自然環境やエコ活動にちなんだ製品がたくさん開発されています。省エネや節電にもなる断熱性や遮熱性をはじめ、外の騒音や室内の声を漏らさないための防音効果、高機能を保ったまま外観の美しさを追求できる塗料など、セラミック系塗料の選択肢は広がっているのです。
セラミック系塗料のメリットは?
セラミック系塗料がほかの塗料にくらべて注目されたり、販売促進のために使われたりする理由、それはメリットがたくさんあることが影響しているようです。
よくいわれるセラミック系塗料のメリットに、耐熱性の高さ、紫外線にも強いということ、親水性に優れているため汚れが付きにくいこと、耐熱性や耐久性が高いこと、きれいに仕上がることなどがあります。
一方で、セラミック系塗料のデメリットは?
セラミック系塗料は、メリットが多いことで注目されている塗料なのですが、やはり完璧ではないので中にはデメリットもあります。
セラミック系塗料のデメリットは、ほかの塗料に比べて価格が高いこと、塗装したときにできる塗膜の硬度が高いことでヒビ割れ(クラック)を起こしやすいということ、そして使った塗料の種類によって耐久性が大きく異なることなどがあります。
セラミック系塗料の落とし穴!導入するまえに知っておきたい注意点
セラミック系塗料の耐用年数は?
塗料を選ぶときの参考になる「耐用年数」ですが、セラミック系塗料の耐用年数のことを最後に説明している理由、それはまさにセラミック系塗料を使うまえに特に注意したいポイントだからです。
セラミック系塗料の特徴で、先に説明をしていますが、セラミック系塗料にはセラミック100%の塗料は存在しません。すべての製品が、セラミック成分○○%配合といったように、含有量の大きさは異なるのです。
セラミック系塗料の耐用年数は、どの種類の塗料にセラミック成分を含ませているかによって違います。
たとえば、コストパフォーマンスに優れているとされる人気のシリコン系塗料にセラミックを含ませたときには、耐用年数が約10年とされています。さらに、価格は高額にはなりますが、フッ素系塗料にセラミックを含ませたときには、耐用年数は約15年です。
セラミック成分を含ませたことで耐用年数が伸びることはなく、これまでの塗料の特徴にさらにセラミックの特徴が加わったということだけなのです。
セラミック成分はわずかなのに、高値で販売している悪質な業者がいる!
セラミック系塗料を扱っている業者のなかには、契約者にはバレないからとセラミック成分が極端に少ないのに高値で販売している悪質な業者がいます。セラミック成分が少しでも含まれているだけでは、耐用年数は短く、性能もあまり高くなく、高い費用を払っても費用対効果の高さはあまり期待できないのです
セラミック系塗料の過大広告に注意!
セラミック系塗料は、「汚れない」、「汚れにくくてメンテナンス不要」というような過大広告がでていたら注意が必要です。
現時点では、まったく汚れない塗料やメンテナンスフリーといった塗料は、存在していないからです。
それに、セラミック成分が含まれていると汚れにくいといった性質をもたすことができますが、なかにはセラミック成分が極端に少ないために汚れがつきやすい塗料もあるということです。
セラミック系塗料という名前がついた塗料を使うときには、どのような成分がどれだけ含まれているか、そして塗装方法はどうような工法にするかをよく確認するようにしましょう。
まとめ
1.セラミック成分が100%の塗料はない!
2.少しでもセラミック成分が含まれていればセラミック系塗料と呼べる!
3.耐用年数は、セラミック成分がどの種類の塗料に含まれているかによって違う!
4.どの塗料にセラミックを混ぜるかで、特徴や性質が異なる!
5.セラミック系塗料を使う前には成分をよく確認する!
6.高耐久性塗料という過大広告に注意!
セラミック系塗料に限らず、外壁塗装のための塗料を選ぶときには、どういった特徴があって、どのくらいの耐用年数で、そして注意しなくちゃいけないことはあるのかなど、知識をもったうえで失敗のない塗料選びをすることが大切です。