これまでは、外壁塗装で使う塗料の種類は、アクリル系塗料やウレタン系塗料、そしてシリコン系塗料やフッ素系塗料がメインでした。それでも最近では、人の体や自然環境に配慮したやさしい塗料を使おうといった家が増えている傾向にあることを知っていますか。
今回は、エコ活動や環境にやさしいとされる「光触媒塗料」という塗料について、少しご紹介していきます。
目次
エコ活動や環境への取り組み!自然の力を利用した「光触媒塗料」ってなに?
これからさらに需要が高まっていくのではないかと予想されている「光触媒塗料」について見ていきましょう!
光触媒塗料の特徴は、なんといっても「セルフクリーニング効果」!
さきにタイトルでもお伝えしていますが、光触媒塗料の最大の特徴は「セルフクリーニング効果」があるということです。
セルフクリーニング効果とは、太陽の光や雨水などの自然の力を利用することで、外壁の汚れを落とすことができるといった機能のことです。自然の力だけで汚れを落とすことができるので、環境にもとってもやさしい塗料であるといえますよね。
セルフクリーニング効果のメカニズムって?
光触媒塗料のもつセルフクリーニング効果は、「紫外線により汚れを分解する力」と、「水によって汚れを洗い落とす」という力という、2種類のメカニズムを使って開発された画期的な塗料です。
一般的な塗料であれば簡単に外壁に汚れがついてしまうのですが、光触媒塗料を使っている外壁は汚れがつきにくいという効果が現れるのです。ただし、ここで注意したいのが、セルフクリーニング効果で落とせる汚れはホコリなどの有機質の汚れであって、サビや泥などの無機質の汚れは自然には落とせないので水をかけて落とすなど、定期的にメンテナンスをすることが大切です。
防カビ剤や防コケ剤とおさらばできる光触媒塗料!
カビやコケがつきやすい外壁には、防カビ剤や防コケ剤などを塗ることで汚れがつくのを極力防止してきましたよね。
でも、光触媒塗料を使えばこのような防カビ剤や防コケ剤を使わなくても、自然の力で汚れを落とすことができてしまうのです。
防カビ剤や防コケ剤には、有害物質が含まれていることが多いため、人の身体にも環境にも決していいものとはいえません。光触媒塗料にすれば、これらの薬剤を買わなくて済むので出費を抑えることができます。それに、これらの薬剤に含まれる有害物質を外に流すことがないので、自然環境を守るためにも大きく貢献しているといえます。さらには、活性酸素を発生させるという機能を持っている光触媒塗料は、空気をきれいにするといったエコ機能をもっているのです。
光触媒塗料の耐用年数は・・・なんと「20年」!?
光触媒塗料の耐用年数は、塗料の中でいまのところダントツの「約20年」といわれています。まだまだあまり知られていない新しい塗料ではありますが、それでも今後の塗装業界においてなくてはならない存在になっていきそうです。耐用年数を全うさせるためには、セルフクリーニング効果がある光触媒塗料であっても定期的にメンテナンスをしておきましょう。
耐用年数が長いから、価格はやっぱり高額なのがネック。
耐用年数が約20年ということからみても予想はつきそうですが、ほかの塗料にくらべると光触媒塗料の価格はとても高額になります。まだ、あんまり使われていないことの背景には価格が高いということが大きく関係しているのかもしれませんね。
それでも、耐用年数が長いということはトータルコストでみると、ほかの塗料よりもお得になる可能性があります。はじめに大金が必要になるとはいっても、1年ごとのランニングコストで考えると一番安くなることがあるのです。
光触媒塗料のデメリットも知っておこう!
失敗しない塗料選びをするためには、その塗料の特徴や性質、メリットを知りたいと思いますが、反対にデメリットになることやリスクもいっしょに知ることが大切です。
メリットばかりが目立つ光触媒塗料ですが、中にはデメリットになることもあります。それはまず、価格が高額であることです。とても優れた塗料であるとは知っていても、なかなか手をつけられない理由は高額なコストかかるということです。さらに、光触媒塗料の弱点でもあるのが、サビ防止ができないことや、塗装職人の技量によって耐用年数が下がってしまう可能性があるということです。
まとめ
1.光触媒塗料はセルフクリーニング効果をもつ最強の塗料!
2.耐用年数は、なんと約20年!
3.費用は高額だけど、その分メリットはたくさんある!
4.セルフクリーニング効果は、有機質に反応して、無機質に反応しません!
5.ランニングコストでみたら、一番コストが抑えられるかも!
6.光触媒塗料にすれば環境に配慮した取り組みに貢献できる!
まだあまり知られていない種類の塗料ですが、エコ活動や環境問題が大きく取り上げられている現代において、「光触媒塗料」は今後ますます需要が高まっていく塗料であるといわれています。
使われるようになってからまだ月日が浅いので、確実に耐用年数をクリアできるかは定かではありません。それでも、セルフクリーニング効果という自然環境に配慮した製品がこれからもたくさん開発されていきそうなので、未来における外壁塗料製品の先駆け的存在といえるのが、光触媒塗料だといえそうですね。