新しく家を建てるときや外壁塗装の塗り替えをするときに、とても重要なポイントになるのが「外壁塗装の色選び」です。色を変えただけで家の雰囲気がガラっと変わりますし、周囲の環境との関係性も変わってきます。
以下は、塗料の色を選ぶときに絶対抑えておきたい基本についてです。
色選びはカラーサンプル参考にする!
塗装業者や住宅メーカーなどの業者は、塗料の色を選ぶときに参考にできる「カラーサンプル」があります。
最初のうちはこれらのサンプルから色選びをしますが、ここで重要になるのがサンプルでイメージした色合いと、仕上がったときの外壁の色合いで、見え方に大きな差が生じることがあるということです。
色選びをするときによく耳にする用語の中に、「面積効果」というものがあります。
これは、大きなサンプルでみた色と小さなサンプルでみたときの色の見え方が大きく変わってしまう目の錯覚による効果です。
面積が大きいサンプルでは塗料が明るく見えますし、面積が小さいサンプルでは塗料が暗く見えるといった特徴があります。実際には同じ色を使っているのですが、面積効果により見え方が大きく変わってしまうのです。
そのため、サンプルから色をいくつか選ぶのであれば、希望する色よりも少し「暗め」の色を選んだほうが、塗装したときの仕上がり感にそれほど違いが少なくて済むでしょう。
天候によって色の見え方が違う!
「天候よって色の見え方が違う」というのは何となくイメージができるのではないでしょうか。
光の照射量によってはイメージしていたよりも色が明るくも暗くも見えることがあるのです。晴れの日には色が明るく見えますし、曇りの日には色が暗く見えてしまうことがあります。そのため、必ず一度は晴れの日と曇りの日に屋外に出て、サンプルを確認してみることが大切です。
そのほか、大気が汚れている日は色の見え方に影響があります。できれば大気の汚れが少ない朝の光の下でサンプルを見るのが色選びをするときには最適なタイミングといえるでしょう。
周辺住宅との色のバランスを考えよう!
外壁塗装の色選びは自分だけが良ければどんな色にしても良いというわけではありません。
住宅が軒を連ねている住宅街にお住まいの方は、「周辺住宅との色のバランス」に気をつけましょう。地域によっては美しい景観を保つために「景観法(景観基準)」が定められていることがあります。自分の家だけ原色を使った目立つ色の外壁にしてしまうと、周辺住宅との色合いのバランスがとれていませんし、何より近隣住宅からの苦情にもつながります。次回の塗装の日までは同じ色の外壁で過ごすようになるので、慎重に色選びをしなければなりません。
環境と防汚対策を考えた色選び!
周囲に緑が多いような環境にあるご家庭では、外壁塗料にはなるべく色味が少なくて、落ち着いた雰囲気の色を選ぶのがおすすめです。
たとえば、自宅周辺に木や植物が多いとき、これから庭でガーデニングをしようと考えているときには、薄いクリーム色や薄い茶色などの淡い色がおすすめです。このような色を選ぶことで、周囲の色と外壁の色を調和させることができます。
そのほか、色選びをするときに好きな色の外壁にすることよりも、「防汚対策」のための色選びをしたいという人も多いのではないでしょうか。
外壁の汚れやヒビ割れなどが目立ちにくい塗料の色は、「グレー」です。モダンな家の多くがグレー色の外壁になっていて、防汚対策をしたいという人からも絶大な人気を誇る色です。グレーのほかには、ベージュやアイボリーなども汚れの目立たない色として好まれています。