外壁塗装をするときには、まずは外壁塗装の専門業者に「見積もり」をお願いしますよね。いくつかの業者からの見積もりをみると分かるのですが、その「価格」に大きな違いが生じているのです。
外壁塗装の見積もりは、ただ単に塗料の種類や住宅の大きさ、作業にかかる期間だけをもとに算出しているわけではないようです。外壁塗装の価格を決めているは、塗料や素材にかかる材料費のほか、「下地の補修範囲」や「外壁洗浄にかかる費用」、「塗装のための工賃費・人件費」、そして「足場の組み立てや解体」など、いろいろなこと見積価格を左右する要素になっているようなのです。
それでは早速、外壁塗装の価格に大きく関わってくるとされる、それぞれの要素について詳しく考えていきましょう!
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《要素1》足場の組み立てや解体のための費用
外壁塗装の工事が着工される日に、最初にすることが「足場の組み立て」です。そして、塗装作業が完了して、最終チェックが完了したところで、最後にするのが「足場の解体」です。
外壁の洗浄をするときに、手の届かない部分まできれいにするのは難しいです。それに、きれいに塗装を仕上げるためには、塗装職人さんの足元をしっかり固定することが大切です。このようなことからも、足場の組み立てはとても重要な部分であるといえるのですね。
足場の組み立てや解体の作業が、外壁塗装の見積価格を左右する要素になることがあります。それは、足場を組み立てる範囲が建物の大きさや形状によって大きく異なるためです。
一般的な住宅よりも規模の大きければ、それだけ足場に使用する鉄パイプなどの器具がたくさん必要になりますよね。反対に、小さめの住宅であれば少しの足場でこと足りるので、足場にかかる費用を安く抑えられるのです。
ちなみに、足場の組み立てや解体は、業者によって「1㎡当たりの単価」が決まっているので、これを参考に足場代を計算してみるのもいいかもしれませんね。
《要素2》外壁洗浄にかかる費用
足場の組み立てが完了したあとにする作業が、「外壁の洗浄」です。
外壁の経年劣化を早める原因でもある、大気汚染や排気ガス、カビや藻などの汚れは、高圧洗浄やバイオ洗浄できれいに洗い落とすことが大切です。
汚れ度合いによっては、高圧洗浄機で簡単に落とせるものもありますし、凹凸が多い外壁についている汚れは高圧洗浄機ではなかなか落ちないこともあるので、そのときはバイオ洗浄といった特殊な洗浄をすることがあります。
バイオ洗浄は、外壁の状態を確認した塗装業者が追加オプションで提案してくることもありますが、通常であれば見積もりを作成した時点で費用に含まれているようです。汚れがひどいようなときは、特殊な洗浄したり、洗浄に時間がかかったりすることが要素になって「通常よりも見積価格が高くなる」ことがあります。
《要素3》下地の補修範囲
外壁塗装の大切な作業の一つに、「下地の調整」があります。
下地の調整は、外壁に起きるヒビ割れや亀裂といった経年劣化を、塗装する前にきれいに補修しておくための作業です。
下地の調整がきちんとされていないのに塗装をしてしまうと、ヒビ割れなどの劣化を悪化させてしまい、その隙間から雨水がしみ込むといった事態を引き起こしてしまいます。
「下地の補修範囲」は、住宅によって外壁の劣化度合いが異なります。それぞれの状態に合わせて、下地の工法や素材、塗料などを工夫します。下地の補修がそれほど必要のない外壁であれば短時間で終わる下地作業が、劣化が激しい外壁になると倍以上の時間がかかることもあります。だからこそ、下地の補修範囲が外壁塗装の見積価格に大きく影響してくるのです。
《要素4》塗装の工賃費(人件費)
外壁塗装の見積価格は、足場費用や材料費などのほかに、作業スケジュールを予定どおりに進めるための作業員の工賃費(人件費)が必要になります。
一般的な大きさの一戸建て住宅であれば、外壁塗装作業に8日から12日ほどかかります。そのため、作業員は3~4人ほどです。しかし、それよりも大きな家になると予定どおり作業を進めるためには、作業員を増やす必要があります。作業員が増えるほど工賃費が高くなるので、見積価格を大きく変動していきます。
まとめ
いかがでしたか。外壁塗装の見積価格をだすときには、家の大きさや使う材料だけが関係するのではないということがわかりますね。友だちの家の外壁塗装では○○万円だったのに、自分の家は2割、3割増しの費用がかかったなんてことも珍しくないのです。
外壁塗装にかかる費用の相場は、あまり参考にならないといわれています。それは、今回ご紹介したように、いろいろな要素が絡み合っているからこそだといえます。正確な見積価格を知りたいというときには価格相場だけをみるのではなくて、やはり塗装の専門業者にきちんとした見積もりをしてもらったほうが安心です。