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【外壁塗装の工夫】特殊な工法や構造を用いた外壁塗装とは?

外壁塗装をするなら、いい素材やいい工法を取り入れて、強い外壁にしたいと思いますよね。となると、やはりただ塗装業者に言われるままに外壁塗装をしていてはいけません。

マイホームにこれから数十年と暮らす施主自身が、外壁塗装についての知識をたくさん持つことが後悔のない外壁塗装をするには大前提なのです。

そこで今回は、最近話題になっている「外断熱工法」や「外壁通気工法」、そして「防火構造」という3つの特殊な工法や構造について簡単にみていきましょう。

 

 

鉄筋コンクリート住宅には「外断熱工法」

ここ数年で、外壁塗装で「外断熱工法」を使う住宅が増えてきました。鉄筋コンクリートの住宅で多く扱われている、いま話題の特殊工法です。

 

外断熱工法とは?

家の中に熱が溜まりやすい、そして逃げやすいという弱点に対して、これまでは断熱材を外壁の内側に取りつけて夏場の暑さや冬の寒さに耐えてきたのが一般的でした。断熱材をつけることで熱伝導は大きく抑えることができるのですが、一方でこれは、深刻な「結露」を発生させてしまう原因ともなっていました。

そこで、最近話題になっているのが、「外断熱工法」という特殊工法です。

外断熱工法とは、外壁の内側に断熱材をつけるこれまでの断熱方法ではなく、建物全体を断熱材で覆い囲んでしまおうという工法です。断熱対策が大きな課題といえる、コンクリート打ちっぱなし住宅でよく用いられています。

外断熱工法では、建物をすっぽり外から覆っているため、外気の温度に大きく影響されることはありません。そして、温度変化に敏感な結露を発生させない効果を持っています。結露がつかない建物はそれだけで耐久性が高くなるため、建物の寿命を延ばす効果があるのです。

 

 

湿気や水蒸気を外に逃がすための「外壁通気工法」

外壁の内側に湿気や水蒸気による結露が溜まってしまうと、室内にはカビなどの汚れが発生してしまい、そのままの状態にしておくとアレルギーの原因や、建物の耐久性を弱めてしまうことがあります。

このような状況に陥らないためには、以下の「外壁通気工法」を取り入れた早めの対策が必要です。

 

外壁通気工法とは?

外壁の内側に溜まった湿気や水蒸気を、外に逃がすための特殊工法が「外壁通気工法」です。

外壁通気工法は、建物の構造を支えている柱の部分と、外壁とのあいだに空間を作ることで通気口をつくります。外壁の内側には、透湿防水シートを貼っているため、通気口から流れ着いた湿気は自動的にシートに吸い込まれるようになります。

そのため、これまでは室内で結露として残ってしまっていた湿気や水蒸気を、うまく外部に排出することができるようになるのです。

 

 

延焼に巻き込む、巻き込まれないための「防火構造」

住宅で火災が発生したときに隣の家や周囲への延焼を防ぐこと、またはほかの住宅での家事の延焼に巻き込まれることがないよう防火するために、「防火構造」という特殊な構造が施されていることがあります。

 

防火構造とは?

「防火構造」とは、建物の構造に防火性能を取り入れている構造のことをいいます。

防火構造の特徴は、隣の家や周辺に延焼を広げないための防火機能を持たせていることです。そして、外壁の塗料には防火塗料を、素材には防火材を使うのが基本です。

外壁にこれだけの防火性能を持たせているので、建物の構造を支えている柱などには、木材を使用されることが多いようです。

ちなみに、防火構造とよく比較されるものに「耐火構造」があります。これは、外壁だけでなく建物全体に延焼を防ぐ性能が備わっているため、建物の基礎になる部分にはレンガや鉄骨を使用して、火が燃え移らないような構造になっています。構造が複雑なため、費用が防火構造よりも格段に高額になります。

 

 


今回は、「外断熱工法」、「外壁通気工法」、「防火構造」という3つの特殊工法や構造をざっくりとご紹介しました。外壁塗装では、塗料や素材の選び方に工夫するだけでなく、工法や構造にもこだわることで、断熱や通気、そして防火の効果を高めることができるようになるのです。

外壁塗装をする本人が、外壁塗装に関する知識を多くもつことにより、これまでもよりもメリットの多い外壁塗装をすることが大切です。たくさんの特殊な工法や構造について、特徴や効果などをよく知ったうえで、ご自身の住宅に合う外壁塗装をしていきましょう。