【外壁メンテナンス】補修方法や工法により異なる外壁塗装の費用相場
外壁塗装の劣化を補修したり、耐久性をもたせたりといった外壁メンテナンスにかかる費用は、どのような補修方法や工法にするかで大きな差がでます。定期的なメンテナンスでは、費用をできるだけ安く抑えられたら良いのですが、外壁の劣化状態によっては費用が高額になってしまうことがあります。
以下では、定期的な外壁塗装メンテナンスで部分的に補修した場合や選んだ工法によって、どのように費用が変わってくるのかを色々とみていきましょう。
●合わせて読みたい
目次
サイディング外壁の「シーリング部分を補修」するときの費用相場
外壁メンテナンスのなかでも、最も費用を安く抑えられるのが「サイディング外壁のシーリング部分のみ」の補修です。
最近は、デザインが豊富で安価なサイディング外壁を取り入れている住宅が多いですが、サイディング外壁で最も劣化が起こりやすいとされる部分が、このシーリング部分です。シーリングとは、サイディングボードの隙間(目地)に埋められたシーリング材部分のことを指します。シーリング材があることで雨や湿気といった刺激から外壁や家を守っています。
しかし、シーリング材は時間の経過とともに、塗膜にキズがついたり、ヒビ割れが起きたり、痩せてしまったりという劣化現象が現れます。そのため、定期的なメンテナンスが必要になるのです。
サイディングボードに大きな劣化が生じていない場合には、シーリング部分だけを打ち替え、または打ち増しするようになるので、一般的な大きさの住宅であれば費用は20万円ほどで収まるようです。
塗装の「塗り替え」が必要になったときの費用相場
外壁の素材自体には大きな劣化はないけれど、塗膜がひどく劣化しているような場合は、古い塗料をきれいに取り除いてから新たな塗料を使って「塗り替え」するようになります。一般的な広さの住宅であれば、選んだ塗料によっては100万円ほどの費用がかかります。この費用の内訳は、足場代や材料費、高圧洗浄や工賃費などが含まれています。高品質で耐用年数の長い塗料を使うと、それだけ費用も高額になります。
塗り替えを行わずに放置してしまうと塗膜が破れてしまい、その隙間から雨水や湿気が外壁の内部にまでしみ込むこともあるので注意が必要です。
元の外壁に新しい外壁を重ねる「カバー工法」の費用相場
新築の家をはじめて外壁メンテナンスするときには、外壁自体にそれほど劣化が生じていないことが多いので、シーリング部分のみの補修や塗料の塗り替えをすることが一般的です。
しかし、築20年~30年ほどの住宅になると、トータルコストを考慮して元の外壁の上に新しい外壁を重ねて貼る「カバー工法」で外壁リフォームをすることが多くなります。
重ね貼りをした外壁は強度が高くなるうえ、断熱効果や遮音効果に優れた外壁を生み出すことができます。また、もともとの外壁を取り外す作業がないため、無駄な廃材がでないこと、アスベストなどの有害物質などを放出させないといった効果があります。
新しい外壁素材や工賃費がかかることから、一般的な広さの住宅であれば150万円~200万円ほどの費用がかかります。
将来的に大がかりなメンテナンスや修復が必要ないことを踏まえると、最終的にかかるトータルコストは安くなる可能性が高いといえます。
劣化した外壁を取り外して「張り替える」ときの費用相場
シーリング部分のみの補修や、塗料の塗り替え、新しい外壁の重ね張りなどの工法が使えないようなときには、すでに外壁の劣化がひどいときです。
このような外壁にまた塗料を塗り替えてもすぐに剥がれてしまいますし、外壁の内側まで劣化が進んでいることもあるでしょう。このような時は、外壁の根本的な部分から修繕しなおさなければなりません。そのため、劣化している外壁はすべて取り外したうえで、新しい外壁素材を使って「張り替える」必要があるのです。
部分的な修復だけでなく古い外壁を取り外す作業が必要になるので、塗装にかかる費用は今回ご紹介したなかでも最も高額になります。外壁を張り替えるときには、一般的な広さの家で200万円以上の費用がかかることも珍しくありません。
まとめ
1.外壁の部分補修は一番安い外壁メンテナンス!
2.素材はそのままで塗料の塗り替えだけなら約100万円!
3.カバー工法は費用がかかるけど、作業日数は短い!
4.大がかりな外壁リフォームが必要なときは、費用が高額になる!
外壁塗装にかかる費用は部分的な補修をするか、それとも大がかりな補修をするかによってかかる費用が大きく異なります。そのため、部分的であれば数十万円、規模が大きくなったり、塗料や素材をたくさん使うようになったりすれば百万円以上の費用がかかることもあります。
一度にかかる費用があまり高額になると支払えらないので、小まめに外壁メンテナンスをしようというときには気になる部分から部分的に補修するのがおすすめです。一方で、トータルコストを考えると、小まめに部分補修するよりも一気に大がかりな外壁塗装をしたほうが結果的に費用を安く抑えられることがあります。