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【外壁塗装の豆知識】塗料の希釈率と耐久性の関係

  知っていると知らないとでは大違いな「外壁塗装の豆知識」をご紹介します!

今回ピックアップするのは、外壁塗装で使う「塗料の希釈率と耐久性の関係」についてです。

あとから詳しく説明しますが、塗料の希釈率と耐久性はとても深い関係にあって、このことについて知っていれば悪質な手抜き作業の被害に遭わずに済むかもしれないほどです。

 

外壁の耐久性に関係の深い「塗料の希釈率」とは

どのように外壁の耐久性に関係しているのかを考えるまえに、まずは「塗料の希釈率」についての知識を深めておきましょう。

 

塗料の希釈率とは?

外壁塗装の塗料は、そのままの状態で使えるとイメージされる方も多いようです。でも本当のところは、塗料缶に入った塗料をそのまま使うのではなくて水やシンナーで薄めてから塗料として使っているのですよ。そして、この塗料を薄める作業のことを「希釈する」といいます。

 

塗料の希釈方法の違い

水性塗料と油性塗料

塗料缶に入った塗料は、主に水やシンナーなどで希釈して使います。そして、どのような物質で薄めて使うかは、塗料の種類によって違ってきます。

たとえば、水で希釈して使えるようにする塗料を「水性塗料」といいます。シンナーなどの有機溶剤で希釈して使えるようにする塗料を「油性塗料」といいます。

 

希釈率について

塗料は水やシンナーなどをまぜて希釈をして使えるようになりますが、希釈するための水やシンナーの分量は、各塗料メーカーが定めている「希釈率」を参考にします。

多くの塗料の希釈率は、5%~10%ほどです。希釈率を超えて希釈をしてしまうと薄め過ぎになってしまい、塗料の剥がれやすさの原因になってしまうので注意が必要です。

 

薄め過ぎた塗料で塗った外壁はどうなる?

一般的な優良の塗装業者だったら、かならずメーカーが定める希釈率とおりに塗料を希釈して使うのが普通です。でも残念なことに、なかには悪質な業者がいて、希釈率を超えた希釈をして作業をしていることがあるのです。

薄め過ぎた塗料を外壁塗装で使うと、数年もすれば「塗膜が壊れ」、「ヒビ割れ」や「塗装の剥がれ」といった劣化が生じてしまいます。塗装に詳しい人でも通常の希釈率で薄めている塗料と、希釈率をオーバーした薄め過ぎの塗料をくらべても、見た目の違いに気付くことはまず難しいでしょう。

 

どうして希釈率を守らない悪質な業者がいるの?

悪質な作業する業者が、どうして希釈率を守らないか。それは「作業時間を短縮する」、「塗料の節約」のためです。

塗料を薄めて使うと塗装の作業がスムーズになるため、作業時間を短縮されることができるのです。作業時間が短ければ作業員の数が少なくても済み、人件費の削減になるからです。

また、薄く希釈すれば使用する塗料缶が少なく済みます。塗料缶の数をいつもよりも少なく、3分の2ほどで抑えることができたら、材料費を利益として得ることができるからです。

しかし、このような塗料の薄め過ぎは、経年劣化を早期に引き起こしてしまうなど、「外壁の耐久性」に大きく関わることなので絶対に避けなければなりません。

 

 

絶対守りたい!希釈率が塗料の耐久性を左右する

塗料の希釈や希釈率の基本についてわかったので、つぎに希釈率が外壁の「耐久性」にどうように関係するかを見ていきましょう。

 

希釈率と耐久性の関係について

希釈しすぎた塗料は、「外壁の耐久性を下げる」原因です。そのため、塗料についてはどのくらいの希釈率で薄めているのかを事前に業者に確認しておくと安心です。

研究や実験を重ねて製造された塗料は、各メーカーが定めている希釈率に沿って正しく希釈をしていれば、「耐用年数」と「耐久性」を持続することができます。そして、塗装職人さんの塗装の技によっては、耐用年数よりもさらに長いあいだ耐久性をキープできる可能性だってあるのです。

 

塗料の希釈率と粘り度について

各塗料メーカーにより、塗料の希釈率が決められています。そして、通常の希釈率は、5%~10%が一般的です。

メーカーが希釈率を決めるポイントとして、「粘り度合い(粘度)」が大きく関係しています。塗料の粘り度合いは、塗装をするうえで外壁に塗料をよく粘着させるための「粘着性」、そして「耐久性」を高めるためにとても重要な性質です。

塗料の粘り度合いは、外気の温度差にも大きく影響します。希釈する量を少なくすれば粘り度合いが高くなりますし、希釈する量を増やせば粘り度合は低くなるからです。

気温が低い冬の時期には粘り度合いが高い塗料を使います。反対に、気温が高い夏の時期には粘り度合いが低い塗料を使います。このように、粘り度合いの調整は、作業を行う日の天候によって工夫してなければなりません。だからこそ、希釈率には5%から10%までと希釈する量に差がつけられているのですね。

 

塗料の乾燥時間は?

外壁に塗装する作業は、下塗り、中塗り、上塗りと3回塗りするが基本です。どの塗装作業も、外壁の耐久性や見た目に影響するので、慎重に作業をする必要があります。

3回塗りのなかで「手抜き作業」が起こりやすいという理由の一つに、「乾燥時間」が大きく関係しています。

ふつうに作業をしていれば、前の塗料が乾き切らないうちにつぎの塗装作業を進めることはないことは何となく想像がつきますよね。塗料が乾燥していないのに上に塗料を塗りつけてしまうと、外壁への密着率が下がって結果的に塗膜が剥がれやすい塗装になってしまうからです。

悪質な業者のなかには、塗料が乾いたからとすぐに中塗りや上塗りの塗装作業をしてしまうことがあります。下塗りに1日、中塗りに1日、上塗りに1日と、それぞれの塗装作業が終わったあとには、「乾燥に時間をたっぷり使うこと」が大切です。そして、ふつうの塗装業者であれば同じ日に塗装の作業を一日に二度も行うことはありません。

乾燥時間のトラブルを極力起こさないようにするには、下塗り・中塗り・上塗りの塗料の色をすべて変えること、契約する前に塗装作業の日程をしっかり確認しておくなど、事前に対策を投じておくことが大切なのです。

 

 


まとめ

1.塗料を薄めて使うことを「希釈する「という!
2.希釈はメーカーの決めた希釈率を参考にする!
3.水で希釈して使う塗料は「水性塗料」!
4.有機溶剤で希釈して使う塗料は「油性塗料」!
5.一般的な希釈率は5~10%!
6.薄め過ぎると劣化が早まる!
7.希釈率を守らないと耐久性が低下する!
8.塗料を薄めて使う手抜き塗装がある!
9.希釈率は天候によって調整する!
10.乾燥時間を守るからこそ外壁の耐久性を高められる!

 

外壁塗装では失敗しないで塗料を選ぼうということに目が向きがちです。しかしここで、さらにこだわるのであれば「塗料の希釈率」についてもよく理解しておくと安心です。

今回ご紹介したように、塗料の希釈率と耐久性は大きな関係があります。強くて、長持ちする外壁にしたいのであれば、塗料の希釈率を守って塗装をするのが絶対条件だからです。

塗装業者に任せるだけでなく、施主自身もこのようなことを理解しておくことで、手抜き作業などのトラブルを未然に防いで、後悔のない外壁塗装をしていきましょう!

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