【外壁リフォーム】サイディング外壁のカバー工法とは?
目次
外壁のカバー工法とは
経年劣化した外壁に修繕するためには、外壁塗装だけがすべてではありません。
ときと場合によっては、外壁塗装ではなく「外壁リフォーム」をすることで長く使える外壁を作りだすことができます。
外壁リフォームの一つに、今回ピックアップしている「カバー工法」があります。カバー工法というのは、もともとある古い外壁の上に新しい外壁をカバー(かぶせる)して外壁をリフォームすることです。外壁をリフォームするときの選択肢として、カバー工法を検討するのもおすすめです。
ここでは、「カバー工法」の特徴やメリット、知っておきたいことなどを色々とまとめています。
カバー工法で外壁リフォームをするメリット
メリット① 作業が短時間で済む
カバー工法の最大のメリットは、もとの外壁の解体作業を行わないので、「作業が短時間で済む」ということです。
外壁塗装であれば、劣化した外壁素材や塗料を取り除いてから、新しく塗装をします。劣化している部分をすべて外してから作業するので、どうしても作業に時間がかかってしまいます。
一方、カバー工法で外壁リフォームするときには、もとの外壁は取り外さずにそのままにして、その上に新しい外壁をかぶせる方法です。そのため、「解体の手間が省く」ことができて、作業時間も大幅に削減できるのです。
メリット② トータルコストを抑えられる
カバー工法にすれば、古い外壁材の解体や、古い塗料の除去などの作業をしないため、作業工賃などを抑えることができます。作業工賃を抑えられれば、「トータルコストも抑えられる」ので一石二鳥です。
メリット③ 騒音やゴミが少ない
ほかの工法とは異なり、補修などの作業が少ないので「騒音を抑える」ことができます。それに、古い外壁材や塗料をそのままに作業が進められるので、「ゴミの発生を抑える」こともできます。
メリット④ 断熱効果や遮音効果がアップする
カバー工法は、簡単にいうと「外壁が二重にして耐久性を高める」ための外壁リフォームです。
外壁を二重にすることで、必然的に「断熱効果」や「遮音効果」に優れた外壁を作りだすことができます。さらに、カバー工法で使う素材を工夫することによって、耐震性や防火性、耐久性といった優れた機能を加えることもできます。
カバー工法を使った外壁リフォームがおすすめの外壁とは?
外壁リフォームのなかでも、カバー工法が適している外壁は「塗り替え塗装ができない外壁」です。
新築で建てた家の初回メンテナンスは、外壁にまだ大きな劣化がないので「塗料を塗り替えた」だけでメンテナンスが完了します。しかし、築20年、築30年と経っている住宅の外壁は劣化がひどく、塗り替えただけでは補修ができないこともあります。
もともとの外壁を取り外して新しい素材で張り替えることもできますが、解体作業をしたことで廃材が発生して、汚れや人体に影響を及ぼすアスベストが飛散する危険性があります。
このようなときに、推奨されている外壁リフォームが「カバー工法」だといえるでしょう。外壁塗装ができなくても、カバー工法があるので外壁を劇的な姿に生れ返らせることができるのです。
カバー工法で外壁リフォームが「できない」外壁とは?
カバー工法ができない外壁は、「劣化状態が極端にひどい外壁」や「建物の内部にまで劣化が広がっているような外壁」です。
このような深刻な状態に陥っているケースでは、構造に関わる部分まで大体的に補修する必要があるのでカバー工法を行うことはできません。劣化状態を把握せずにカバー工法をしてしまうと、外壁の外側は頑丈にすることはできますが、外壁内部の腐食はどんどん進んでいってしまうのです。
内部の腐食が進むと構造的な欠陥に関わりますので、カバー工法をしていてもすぐにまた解体をして補修が必要になるという最悪なケースも考えられます。外壁を熟知している塗装業者であれば、カバー工法が必要な外壁であるのか、解体が必要な外壁であるのかという正しい判断ができますので、一度外壁の状態を確認してもらいましょう。
まとめ
外壁のリフォーム作業に時間がかからないこと、それに廃材が発生しないということ、トータルコストが安いなど、さまざまなメリットがあることからカバー工法がよく使われています。
外壁の状態によっては、外壁塗装よりもカバー工法などの外壁リフォームをしたほうが費用対効果は高いということもあるからです。外壁のメンテナンスには高額な費用がかかるで、いろいろな工法を検討しながら自分に合った方法を見つけ出すことが大切です。